こんにちは、大宮駅東口徒歩6分の大宮やすだ歯科です。
「歯石がついていますね」と歯科医院で言われたことはあっても、縁下歯石（えんかしせき）という言葉は聞き慣れない方も多いかもしれません。
縁下歯石とは、歯ぐきの下につく歯石のこと。患者さん自身では見えず、歯ブラシでは絶対に取れないため、気づかないうちに歯周病を進行させてしまう厄介な存在です。

■ 縁下歯石はどこにつくの？

歯石には2種類あります。
縁上歯石（えんじょう）：歯ぐきより上に見える歯石
縁下歯石（えんか）：歯ぐきの中、歯と歯ぐきの隙間（歯周ポケット）につく歯石
縁下歯石は歯周ポケットの“奥”に付着するため、患者さん自身では確認できず、痛みもほとんど出ないまま進行するのが特徴です。

■ なぜ縁下歯石が危険なの？

縁下歯石が恐れられる理由は、歯周病菌の住みかになってしまうからです。
歯ぐきが腫れる
出血しやすくなる
歯を支える骨が溶ける
最終的に歯が揺れて抜けてしまう
こうした“歯周病”の症状を大きく悪化させる原因となります。
しかも縁下歯石は、表面がザラザラしているため、さらに細菌を引き寄せて悪循環をつくるという特徴があります。

■ 縁下歯石は歯科医院でしか取れない

縁下歯石は、歯ブラシや歯間ブラシでは絶対に取れません。
歯科医院では「スケーリング・ルートプレーニング（SRP）」という専門的な器具を使い、
歯石の除去
根面の滑らかに加工（細菌がつきにくくする処置）
を行います。これは歯周病治療の基礎となる非常に大切な処置です。
麻酔が必要な場合もありますが、痛みは最小限で、治療後は歯ぐきが引き締まってお口の中がとてもスッキリします。

■ 縁下歯石を防ぐには？

完全に防ぐことはできませんが、進行を遅らせることはできます。
毎日の丁寧なブラッシング
歯間ブラシ・フロスの使用
3〜6ヶ月ごとの定期検診
早期の歯周病チェック
特に、定期的なメンテナンスで縁下歯石になる前に縁上歯石を除去することが効果的です。

■ まとめ：縁下歯石は“見えないからこそ”注意が必要

縁下歯石は見えない場所にたまり、知らないうちに歯周病を悪化させます。
歯ぐきの腫れや出血がある方、口臭が気になる方は、縁下歯石が原因の可能性があります。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

大宮やすだ歯科　院長安田朋之