2025年11月02日

こんにちは、大宮やすだ歯科です。
皆さんは「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことがありますか?
最近、歯科業界や医療の現場で注目されているこの言葉は、「お口のささいな衰え(フレイル)」から始まる心身の機能低下を指します。
噛む力・飲み込む力・話す力などが少しずつ低下することで、やがて全身の筋力や生活機能にも影響を与えるといわれています。
オーラルフレイルのサインを見逃さないで
オーラルフレイルの初期には、次のような小さな変化が現れます。
・食事中によくむせる
・硬いものが噛みにくくなった
・口が乾きやすい(唾液が減った)
・発音がはっきりしない
・食欲が落ちた
・口の中が汚れやすくなった
「歳のせいかな」と見過ごしがちですが、これらは口腔機能低下症の始まりかもしれません。
放っておくと、栄養不足や筋力低下を招き、介護が必要になるリスクも高まります。
どうしてオーラルフレイルが危険なの?
オーラルフレイルは単に「口の問題」ではありません。
噛む・飲み込む・話すといったお口の機能は、全身の健康と密接に関わっています。
噛む力が弱くなると、食べられる食品の種類が減り、栄養バランスが崩れます。
また、飲み込みが悪くなると誤嚥(ごえん)による誤嚥性肺炎を引き起こすこともあります。
さらに、会話がしづらくなることで社会的なつながりが減り、フレイル(虚弱)や認知症のリスクも高まるとされています。
オーラルフレイル予防のために今日からできること
毎日の口腔ケアを丁寧に
歯みがきに加え、舌ブラシやマウスウォッシュを使って口の中を清潔に保ちましょう。
よく噛んで食べる習慣を
1口につき30回を目安に噛むことで、唾液が分泌され、口腔機能の維持につながります。
口の体操で筋力アップ
「あいうえお体操」や「パタカラ体操」は、発音と嚥下のトレーニングに効果的です。
定期的に歯科医院でチェック
歯の本数、噛み合わせ、舌の動きなどを歯科医師・歯科衛生士が確認します。
早期発見・早期対策が何より大切です。
まとめ|オーラルフレイル予防は“歯と口の健康管理”から
オーラルフレイルは、気づかないうちに進行する老化のサインです。
しかし、早めのケアとトレーニングで改善・予防することができます。
「最近、食べにくい」「話しにくい」「口が乾く」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
お口の健康を守ることは、全身の健康・長寿・介護予防につながります。
毎日の口腔ケアと定期的な歯科受診で、いつまでも自分の口で食べて話せる健康な生活を送りましょう。
