こんにちは、大宮駅東口徒歩6分の大宮やすだ歯科です。
「むし歯は自然に治るの？」
「痛みがないから放置しても大丈夫？」
このような疑問を持つ患者さまは多く、当院でも相談が寄せられます。しかし、むし歯は 進行性の疾患であり、放置すると必ず悪化する 点が非常に重要です。本記事では、歯科医院として知っていただきたい むし歯の進み方（C0〜C4） を、症状・治療法とともにわかりやすく解説します。

● C0：初期むし歯（要観察歯）

むし歯の最初の段階が C0 です。見た目には白く濁った白斑ができ、エナメル質が脱灰しています。この段階では痛みはほとんどありません。
しかし、ここで適切なケアを行えば、唾液やフッ素による 再石灰化 により進行を抑えることができます。
治療法： フッ素塗布・ブラッシング指導・生活習慣の改善
ポイント： 削らずに治すチャンスがある唯一の段階です。

● C1：エナメル質むし歯

エナメル質表面に小さな穴が開く段階です。まだ痛みは少ないため、患者さま自身が気づきにくいのが特徴です。視診やX線検査で発見できるため、定期検診が重要になります。
治療法： 最小限の切削＋レジン（白い詰め物）
ポイント： 早期治療なら痛みも少なく、治療回数も1回で済むことが多いです。

● C2：象牙質むし歯

むし歯が象牙質まで進むと、冷たいものや甘いものがしみるなどの自覚症状が現れます。痛みが出て初めて来院される方が多く、すでに進行しているケースがほとんどです。
治療法： むし歯部分の除去＋レジン充填、または詰め物（インレー）
ポイント： C2を放置すると、むし歯は神経（歯髄）に到達し、激しい痛みにつながります。

● C3：神経まで進行したむし歯

C3では神経に炎症が起こり、ズキズキした強い痛みが出ます。放置すると神経が死んで痛みが一時的に消えることもありますが、歯根の先に膿がたまり、さらに重度の感染を引き起こします。
治療法： 根管治療（神経の除去・洗浄・薬の充填）＋被せ物（クラウン）
ポイント： 治療期間が長くなり、費用も高くなる傾向があります。

● C4：歯根だけが残った末期むし歯

歯冠が大きく崩壊し、根だけが残っている状態です。保存が難しい場合が多く、抜歯が選択されることもあります。
治療法： 抜歯＋ブリッジ・入れ歯・インプラントなどの補綴治療
ポイント： 全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早期対応が必須です。

● むし歯は「痛くない段階」での発見が最も大切

むし歯は 痛くなってからでは遅い病気 です。C0〜C1であれば痛みも少なく、削る量も最小限で済みます。
そのためには、
定期検診（3〜6ヶ月ごと）
正しい歯磨き習慣
フッ素の活用
が欠かせません。

● まとめ

むし歯は自然治癒しないため、早期発見・早期治療がもっとも効果的です。当院では、初期むし歯の観察から重度むし歯の治療まで幅広く対応しています。むし歯が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

大宮やすだ歯科　院長　安田朋之